方針管理を行なうにあたって基本になる3つの視点③


(前項②の続きです。)


3.事実に基づく管理(ファクト・コントロール)の視点


 事実に基づく管理(ファクト・コントロール)は、経験や勘にのみ頼るのではなく、データや事実に基づいて管理することをいいます。これに反して使用されるものにK・K・D(勘・経験・度胸)による管理という言葉があります。

 事実やデータを基本として、その動きやバラツキに基づきプロセスの良し悪しを判断し、それによりP・D・C・Aサイクルをまわして活動を展開します。近代的、科学的管理はすべて、この事実に基づいた管理を指向しています。

 事実に基づく管理(ファクト・コントロール)を実行していくためには、三現主義が大切です。

 三現主義とは、

 1. 現場で ― 問題が発生した現場に行って

 2. 現物を ― 現物をよく観て(注:見てではありません。)

 3. 現実的に― 観察した結果をデータ化することにより現実を明らかにする ことです。

 近年は、上記に次の2原(ゲン)を加えて五ゲン主義が必要だとも言われています。

 4. 原理 ― 多くの物事がそれによって説明できると考えられる根本的な理論

 5. 原則 ― 基本的なルール、日進月歩する技術

 「没原理・没原則」で即行動しないで、原理原則※にかなっていること、つまり三現主義に基づく行動を裏打ちする原理原則が必要だということです。

 また、データは、収集しただけでは数字の羅列でしかありません。このデータを上手に処理して、これから信頼性のある情報を得、客観的な判断をくだすうえで、QC(Quality Control)手法は最も有効な手段です。

 ※原理も原則も、基本的な決まり・規則の意味です。重ねることでその意味を強調した言葉です。


                                        (つづく)

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